コロナ時代のお茶の飲み方
年が明け、令和3年(2021年)がスタートしましたが、世の中はどちらを向いてもコロナの話ばかり。冬の乾燥期は、例年なら「インフルエンザ」の話題が中心でしたが、現在はコロナ! しかも「緊急事態宣言」の発令に至る状況です。全世界で新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、日々医療の最前線で患者さんの治療に尽力されている医療従事者やそのご家族の皆様に、心から敬意を表するとともに、 深く感謝を申し上げます。
ワクチンと治療薬
さて、インフルエンザとの大きな違いは、治療薬があるか?ないか?ではないでしょうか?現在、新型コロナウイルスのワクチンの開発・接種が急ピッチで進められています。
しかし、「ワクチンを打ったらもう安心」ではないですよね?
感染症にかかると体の中で抗体などが作られ、新たに外から侵入する病原体を攻撃するしくみができます。このしくみを「免疫」といいます。ワクチンを接種することにより、あらかじめウイルスや細菌(病原体)に対する免疫(抵抗力)を作り出し、病気になりにくくしたり、かかっても軽い症状に抑えたりする目的です。一方で、治療薬はウイルスや細菌そのものを攻撃します。
効果の違い
まとめると、ワクチンは人の体の免疫に「記憶」させて攻撃させるので、体にやさしい反面、即効性は弱くその効果に個人差もあるようです。 一方、治療薬は薬そのものが直接攻撃するので切れ味抜群!即効性も期待できます。(インフルエンザの治療薬などは、1~2時間で症状が改善する場合もあるようですね) その反面、勢い余って体に有益な善玉菌などもまとめて攻撃してしまったり、正常な細胞まで傷つけてしまったりします。 |
いずれも、体内に入ってしまったウイルスや細菌に対する対処という点は共通しています。 ですから、ワクチンを打っても感染する人はするでしょうし、「予防」や「注意」は引き続き大切だと思います。
予防法について考える
コロナに限らず、インフルエンザや他の病気でも、いわゆるウイルスや細菌による感染症では、かかる前からの日ごろの予防は重要ということですね。 それには、手洗い・うがい、マスク着用やせきエチケットなど、従来知られている対策を 習慣化することが重要ではないでしょうか? 体内に入る前に、水際で食い止める!だれでも即始められるコロナ対策ですね。 |
公開された研究発表より
20/11/25に、奈良県立医科大学が報道発表した記事(21/01/15発売の雑誌でも取り上げ)では、試験管内での研究ですが「お茶による新型コロナウイルスの不活化」を確認したとのことです。
「お茶を飲むことによっての感染予防効果の検証」は行っていないとも付け加えていますが、他の研究機関により緑茶飲用についての「インフルエンザウイルス」に対する効果は別の研究発表が出ています。
「お茶を飲むことによっての感染予防効果の検証」は行っていないとも付け加えていますが、他の研究機関により緑茶飲用についての「インフルエンザウイルス」に対する効果は別の研究発表が出ています。
また、食中毒やノロウイルスに対して効果があるなど、お茶の抗菌性・機能性は既に様々な研究発表がされています。 それらを総合すれば、個人的には、緑茶の飲用はコロナの予防にも期待できるのかもしれないと期待をもっています。 もちろん、お茶は薬ではありませんから、「単に飲めば直る!」というものではありません。毎日のお茶習慣を健康にも役立てる飲み方を考えてみたいと思います。 |
コロナ時代のお茶の飲み方
ようやく今回のタイトルにつながりました。
長く続ける=楽しいから、というのは毎日続けられる理由の一つでしょう。
お茶の抗菌性は、主にその成分の「カテキン」(苦渋み成分)であることは、既に多くの研究発表がされていますので割愛します。
カテキンは、80度以上の高い温度で溶出しやすい成分です。 低温でも適度に溶出されますので、ごく普通に売られている茶葉を60~70度くらいの温かいお湯で普通に淹れれば、カテキンは適度に溶け出しているはずです。
長く続ける=楽しいから、というのは毎日続けられる理由の一つでしょう。
お茶の抗菌性は、主にその成分の「カテキン」(苦渋み成分)であることは、既に多くの研究発表がされていますので割愛します。
カテキンは、80度以上の高い温度で溶出しやすい成分です。 低温でも適度に溶出されますので、ごく普通に売られている茶葉を60~70度くらいの温かいお湯で普通に淹れれば、カテキンは適度に溶け出しているはずです。
まずは、美味しく頂きましょう。
普通煎茶、玄米茶、ほうじ茶、深蒸し茶、和紅茶 etc 。 産地・品種に関わりなく、市販の茶葉でお茶を入れれば、おおむねカテキンは溶出します。 お茶を飲んだ後、のどや鼻の粘膜には1時間程度はカテキン成分が残るそうです。 つまり、外部からのウイルスや細菌を防ぐバリアの役目をしてくれるそうです。 ですから、1~2時間おきにお茶でのどを潤すのが効果的じゃないかと思います。 |
お茶うがいの勧め
お茶を淹れたあとの茶殻は、ゴミとして捨てる前に、もうひと働きしてもらいましょう。 今度は80度以上のお湯を使い、しばらく放置しておきます。 急須にお湯を入れっぱなしにした経験がある方はご存じでしょう。 高温のお湯で長めの時間で入れたお茶は、苦渋くてとても飲めるものではありません。 ですが、言い換えればカテキンたっぷりのお茶になります。 常温までさましたら、お茶うがいに使いましょう。 |
うがい薬で頻繁にうがいすると、鼻やのどの粘膜を痛めてしまう事もあるそうですが、天然成分の「お茶うがい」は体に優しいうがいです。唯一の注意点は、作り置きしないことです。
お茶にはたんぱく質も含まれるので、長く放置すると腐敗します。冷蔵庫に入れ、1日以内を目安に使い切ってください。
お茶のある暮らし
お茶が持つ、豊富な機能性・抗菌性を知るほど、今でこそ嗜好品のようになってしまいましたが、医療が今のように発展していなかった頃は、毎日のお茶習慣が健康維持の一助になっていたのではないか、と考える今日この頃です。 |